暴走族に愛された不登校女子。
*大事な人たち*
* Story 14 *
ふと目が覚めると、まだ夜中の3時だった。
直樹はぐっすりと眠っている。
お風呂では結局、電気を消して水をかけ合いまくっての終了。
あひるのオモチャをお湯に浮かべて遊んだけど暗くて何も見えなかった。
シャンプーとリンス、危うく間違えそうになったりもした。
とにかく変な感じだった。
「……」
1度起きてしまうと、2度寝が出来ないのだ。
直樹は何度だって眠れそうだから羨ましい。
立ち上がろうと布団から出ると、直樹があたしの手を握り締めていた。
(相変わらず……、手を握って寝るクセ。直樹は多いよね…、子供みたいで可愛いけど)
何て思っていると、直樹の瞼がぴくりと動いた。
「あれ…、起きてたのかよ……」
「眠れなくて…」
「ほら、来いよ」