暴走族に愛された不登校女子。
あたしも小呉も、未知な話でぽかんとした。
周りのクラスメイトも唖然としている。
でも男子がわぁっと、歓声を上げた。
「何っ? 美沙さんだっけ!
カラダの相性とかわかんの!?」
何かに興味を示したようで、美沙の周りには人だかりが出来た。
その間にあたしと小呉は、屋上に逃げた。
「…はぁっ、本当に最悪だわ」
小呉のぶりっ子の語尾が消えて、本当の性格が出てきた。
「何でアイツ戻ってきたのよ…。パパに言って、退学させてもらおうかしら」
そう呟く小呉に、あたしはふと思いついた。
「小呉…、これってチャンスじゃない?」