暴走族に愛された不登校女子。
でもこのとき、あたしも小呉も気づいていなかった。
ずっと美沙が話を聞いていたことを。
「へぇ…、
“直樹”って人と“蒼太”ねぇ…?
結構楽しめそうじゃない、あの2人は…。
フッ…。
アハハハッ、ハハッ」
「ねぇ、杏って呼んでもいいかしら?」
「えらい心を許してるじゃんか」
「今までしたことを許して欲しい、なんて言わないわ。
でも…うちも、何でも話せるようなそんな人が欲しいのよ」
「仕方ないなぁ」