暴走族に愛された不登校女子。
-直樹-
「お前は利用されて、俺に近づいたのか?」
「…初めはそうでしたね」
「何で俺にバレたら、ヤバイんだろうな」
「…貴方がとても強いと、兄貴も耳にしていました。
それに嵐さんと仲がいいんでしょう?」
「まぁな」
柏のことが少しだけ理解できた。
可哀想なヤツ。
そう思う反面、悔しくないのか。
なんて、思ってしまう。
「…今日、彼女と兄貴は学校に来ています。
貴方のお友達と彼女は付き合っていたみたいですね。
それを聞いたときに俺は、正直兄貴から奪って、よりを戻して欲しいと願いました」