暴走族に愛された不登校女子。








「…俺はもしかしたら美沙をまだ好きだったのかな…」


「は?」





智が自嘲気味にそう呟くと、


豹也は驚いていた。





「だって…さ。こんなにも心ン中で、お前が憎いんだよ」



「……じゃあヤんのかよ?」



「そうかもね…」





そして俺等の喧嘩は始まった。


決してそれは、馴れ合うようなものではない。




相手と分かり合うためでもない、

ただの「復讐」の―…。








俺は「復讐」をしに来たわけじゃないんだよな…?




ここにいるのは「話し合い」をするためなんだよな…?



どうして、動けないんだよ…。


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