暴走族に愛された不登校女子。
「……てめェ」
もう豹也に勝ち目はない。
何せ3対1なのだから。
「兄貴、貴方が大嫌いです。
俺の平和だった日常を奪った、最低なヤツなんですから」
「…おい、2番目の弟。お前、俺を助けろよ」
「嫌です」
「はぁ?」
「言ったでしょう…、俺は貴方が嫌いだと。
まさか嫌いな人を救うとでも思ってるんですか?」
柏の声が震えてる。
でもこのままじゃ豹也が死ぬかも知れない。
何でだよ…。
あんなにも復讐しようとしていた男を、今更救いの手を伸べようなんて…。
俺はおせっかいなやつだ。