暴走族に愛された不登校女子。
* Story 21 *
―――4年後。
「直樹! 今日は成人式だから、皆と集まるんでしょ!?」
「んー…」
「起きてっ」
「…」
「きゃぁっ」
直樹に引っ張られてそのまま布団に倒れた。
「…もー」
軽くついた寝癖に触れると、直樹が頬にキスを落とした。
「ふぁー…、んじゃ着替えるか」
「うん。朝ごはん出来てるよ」
「おー」
寝起きが悪いのは相変わらずだ。
…今日、皆と会うのはかなり久しいものだった。