暴走族に愛された不登校女子。
「んー…そうかな。
あ! そうだ、静。
俺等約束しようぜ」
「何の?」
「隠し事一切なし! お互い恨みあいっこもなし」
「…何それ」
「だってよー、最近静の様子おかしいじゃねぇか」
僕が転校することを蒼太は見破っていた。
ため息を小さく零して、笑みを浮かべた。
「何だよ、蒼太。察しがいいキミなら分かるだろ?」
「言わなきゃわかんねぇこともあるんだって」
「…そうかなぁ」
「あーそうだ!」
何だか、蒼太の勢いにいつも流されている気がする。
でも…気づかなかったことにしよう。
「何隠してんだ?」