暴走族に愛された不登校女子。
息が苦しくなって直樹を少しだけ強く押す。
「苦しい…ってば」
「わりー…。でも可愛いな…お前」
「なっ…」
あたし、今顔が真っ赤だ…。
直樹ってばそういうところ反則なんだもん。
突然言うから…。
「顔、赤すぎだろ…。ったくそういうの見ると離したくなくなるから。
今日は俺の学校に来いよ」
「…ん?」
い、今なんて…。
「男子校だけどな、先生とかの授業皆聞いてねぇし。
お前のことは必ず俺が守るから安心しろよ。な、来いよ」
「いやいや…、あたし家にいなきゃ…」
「お前はカメかよ」
「違うもん!!」
むかついて言い返すと、意地悪な笑みが見えた。
「ならいいじゃんか。行くぜ」
「…」
男子校なんて危なすぎると分かっているのに。仕方なく行くはめになってしまった。