暴走族に愛された不登校女子。
「その台詞、もっと言えよ」
「…え?」
「好きってもっと言え。嬉しいから」
そう言うと、直樹の頬が緩んで笑みを浮かべた。
「好き…」
「もっと」
これ以上ないくらいに恥ずかしいっていうのに、それすらもお構いなしなのだ。
あたしはくすぐったい気持ちを抑えながら、もう1度伝えた。
「好き。大好き」
「俺も…好き」
直樹の言葉が優しくて、でも触れるときは少しだけ荒っぽい。
「こういうの……なんて言うんだ?」
「え…?」
「俺以外のヤツに触れて欲しくない、仲良くしてほしくねぇ。
これは何なんだよ…」