冷酷男子の溺愛
「……」
こうして俺は、女を信用できなくなった。
親が離婚してるっていうのもあって、永遠の愛とか、笑わせんなって思って。
もう、一生関わらずに生きてやるって決めたんだ。
だけど、そんなのは違った。
「……」
俺の足元には、今。
とてもとても大切な、知奈がいる。
さっきはいきなり倒れ込んだから、気を失ったんじゃないかって焦ったけど
どうやら寝ているだけのようだから安心した。
よかった。本当、心配した。
いきなり倒れるもんだから心臓とまりかけたよ。まったく。
とても幸せそうに眠る彼女の顔を見て、ホッと安堵の息つく。
すると、急に彼女に対してなんとも言えない気持ちが湧いてきたので、彼女の頭を軽く撫でてしまった。