冷酷男子の溺愛
あ、そっか。
もしかして、なにか女関係でいいことでもあったのかな───って
「───」
考えて、コンマ2秒。
はっと、大きく目を見開いて、自ら墓穴を掘ってしまったと気づく。
……そうだ、ぐっすり寝てすべて忘れ去るところだったけど。
そういや、こいつ、リア充だったんだ!!
馬鹿馬鹿、アホ!!クソリア充!!滅びろ!!爆発しろ!!
わたしは頭に血がのぼる。
……リア充なんか、滅亡すればいいんだ。
実に面白くない。本当に面白くない。つまんない。
でもこんなことで、不機嫌になるようじゃ、そんなの子どもみたいだから。
「───美菜って人といいことあったんでしょ、わたしには何でもお見通しなのよ」
わたしはあくまでも、平然を、装う。