冷酷男子の溺愛
もちろん、毎日この言葉のことを考えていたわけではない。
誰からの言葉なのか、なんのために発せられたのか、それすらとうの昔に忘れてしまったくらいだし
普通に、好きな人だって出来たりもした。
だけど、ふとした瞬間。
とくに辛いときや、何かを諦めてしまおうとした時には決まってこの言葉を思い出すの。
なんで、なんてそんなことわからない。
わたしにわからないのだから、誰にもわからない。
ただ、少なくともわたしには。
『永遠』なんてこれっぽっちも信じていなかったわたしには、心に届くものがあったから。