冷酷男子の溺愛
「───」
でも、それでも、ケバ子’sを見ると、この前のことを思い出して
思わず視線をそらし、今まで普通にできていたことでも
ついまわりの視線が気になってしまう。
「───」
絶対リーダーの由美子は、わたしと瀬戸内くんが一緒に学校に来たことを
怪訝に思ったらしく、眉にシワを寄せ、物凄い顔をしている。
ーー嫌だな
わたしにはナミとゆっちゃんがいる。
わたしを大切に思ってくれて、心から信頼出来る友達がいる。
でも、こんな風に、敵意をむき出しにされて嫌われることは
今まで経験したことがなかったから、少しだけ怖気づいてしまった。
ーーたとえ、どんな人でも嫌われることは怖かった。