お嬢様にはなりきれない!
ふと、時計を見ると午後7時。


………そろそろ帰らないと、パパとママに怒られるな。


「帰るか……。」

私が立ち上がったとき、

「帰んないで、俺らと遊ぼーよ♪」

知らない男2人に腕を掴まれた。

は……?

何で私が知らない男と遊ばなきゃいけないんだよ。

とりあえず男を睨みつける。


「睨まないでよー。桜ノ宮のお嬢様なんでしょー?」

桜ノ宮……。

そう。今、私が着ているのは、桜ノ宮(さくらのみや)女子学園の制服。

………いわゆるお嬢様学校ってやつだ。


「桜ノ宮の子とヤるの初めてー♡」

なんて、下品に笑いながら腕を絡めてくる男。

冗談じゃない!

「離せ…!」

捕まれている腕を思いっきり振り上げた。
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