お嬢様にはなりきれない!
「………まだ、情報の売買はされてない。」
玲音がPCで調べながら言う。
「何か対策とんねーと、」
「……あの、さ」
夜広の言葉を遮るように玲音が話し出した。
「…紅に明日から編入して欲しい。」
「ぅえ!?」
紅が変な声を出した。
編入って……
玲音は何を考えてるんだ?
「……紅は明日から、桜ノ宮学園に行って欲しい。」
「桜ノ宮!?」
………なるほどな。
「柚希が狙われるとしたら、俺ら幹部が居ない時間。んで、俺らが確実に柚希から離れるのは学校。」
そうだろ?と、玲音を見ると玲音は頷いた。
「うん。……だから、俺らが柚希から離れる時間を無くせば良い。」
やっぱ、玲音は頭が切れるな……。
「あ、そっか!だから、私が桜ノ宮に潜入して柚希ちゃんを守れば良いのか!!」
「そういうことか。」
紅と夜広も納得したらしい。