お嬢様の恋
入学初日は教科書を配って終わりだった。初日から何かあるはずもない。
……あんり以外はそうだったのだろう。
しかしあんりは美由紀や佐奈と分かれ車を待っていたら、後ろから急に声を掛けられた。
「小瀬谷!!」
聞き間違えるはずもない彼の声だった。
振り返れば、走って少し乱れた制服を着た小早川君が立っていた。
「あのさ…今日来た2組のやつって彼氏…?」
恥ずかしそうに目線をそらしながら言われた言葉は驚く内容だった。
きっと2組の人とは拓海だろう。
「拓海は従兄弟なんですの。それに私は彼氏などいませんわ。」
あんりの言葉を聞いて小早川君は笑顔になり
「なら…アドレス聞いてもいいかな?」
と言った。
あんりは嬉しさで頷くことしかできなかった。赤外線でアドレスを交換すると、ちょうど車が到着した。小早川君はリムジンを見た途端あんりの迎えと分かったようで、
「また明日!」
と言ってドアを開けてくれた。
「小早川君ありがとう。」
そぅ笑顔で言うあんりを見て顔を赤くしながら
「竜哉でいい。そんな他人行儀やめろよ」
そう言った。しかし、小早川君を名前で呼んでいる女子は知っている限りでは誰もいない。その特別感に顔を真っ赤にしながらあんりも
「あんりって呼んでほしいの」
と言った。竜哉は一瞬驚いた顔をした後
「じゃあな、あんり!」
と言ってドアを閉めた。
……あんり以外はそうだったのだろう。
しかしあんりは美由紀や佐奈と分かれ車を待っていたら、後ろから急に声を掛けられた。
「小瀬谷!!」
聞き間違えるはずもない彼の声だった。
振り返れば、走って少し乱れた制服を着た小早川君が立っていた。
「あのさ…今日来た2組のやつって彼氏…?」
恥ずかしそうに目線をそらしながら言われた言葉は驚く内容だった。
きっと2組の人とは拓海だろう。
「拓海は従兄弟なんですの。それに私は彼氏などいませんわ。」
あんりの言葉を聞いて小早川君は笑顔になり
「なら…アドレス聞いてもいいかな?」
と言った。
あんりは嬉しさで頷くことしかできなかった。赤外線でアドレスを交換すると、ちょうど車が到着した。小早川君はリムジンを見た途端あんりの迎えと分かったようで、
「また明日!」
と言ってドアを開けてくれた。
「小早川君ありがとう。」
そぅ笑顔で言うあんりを見て顔を赤くしながら
「竜哉でいい。そんな他人行儀やめろよ」
そう言った。しかし、小早川君を名前で呼んでいる女子は知っている限りでは誰もいない。その特別感に顔を真っ赤にしながらあんりも
「あんりって呼んでほしいの」
と言った。竜哉は一瞬驚いた顔をした後
「じゃあな、あんり!」
と言ってドアを閉めた。