前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
「んったく!礼二はすんごい
独占欲だなぁ〜
ミカは俺の可愛いすぎる妹だぞ!
なぁ?!ミカ??!(笑)
それにしても、ミカはテンに
そっくりなのに性格は正反対だなぁ〜
たまには、テンを見習ってやられたら倍返しにしてやる!って言ってみたら?」



「ふふふ(笑)私もやれるものならやってみたいよ(笑)
テンちゃんは可愛すぎるからそれくらいじゃないとダメなの!」


「はぁ、俺のかわいい妹の家には
鏡が無いのか??礼二??」


「ぶはっ(笑)健夫君
たくさん買っておきます!(笑)」


と、礼二が言うと2人で大爆笑しだしたので、いつの間にか涙も引っ込み
私もつられて笑っていると


みんなもホッとしたような表情で
肩を撫で下ろしていた


すると、テッタくんが赤くなって


「なんなんだ……これは……
レイジみたいな化け物が…もう1人…
ミカちゃんは可愛すぎるし……
ヤバイだろ……」


と訳のわからない事を言いながら
狼狽えている


トシヤくんが


「バケモノ級のイケメン2人と
ミカ先輩は…お姫様…」


と呟いた


へっ??


またまたぁ〜(笑)


アイリが顔を真っ赤にさせて


「ミ ミカ??その人は……??」


と健夫くんの方を見たので


「あっ、アイリ!さっき話した
私の従姉妹の旦那さんの
健夫くんだよ?」


「ミカ!ちげぇだろっ!
俺はミカの兄ちゃんだろっ(笑)」


えっ?(笑)


まぁ、それも間違いでは無いけど
間違いなような気も……(笑)


でもまいっか(笑)


「ふふふ(笑)
そうだったね健夫くん(笑)
健夫くんはお兄ちゃんだよ!
小さい時から本当のお兄ちゃんみたいに
可愛がってくれる人なの」


と私がアイリに説明し直すと
満足そうに笑った健夫くん


アイリはというと

健夫くんとレイジを真っ赤な顔して
何度も交互に見て


「あり得ない…
こんなことって
あっていいの……?」


と、言ってテッタくんにもたれて
ふらぁ〜っとなって
失神してしまった


アイリ????


びっくりして私がアイリに駆け寄って
顔を近付けると


テッタくんが


「あああああ、ミカちゃん……
顔が近い……だめ……そんな
間近で俺……」


と言って、顔から湯気が出るんじゃ無いかっていうほどに真っ赤な顔しながら
一歩後ずさった


テッタくん??


どうしたの???


もしかして具合悪いの??


私は振り返って健夫くんを見ると


「ミカ…それは医者の俺じゃ解決
出来ねぇ(笑)ミカが離れれば
治る」


するとレイジが私の腕を引いて
テッタくん達から距離を取ると


テッタくんは


「はぁっ」


と脱力して息を大きく吐くと
アイリを支えなおした


それを見た健夫くんは


「じゃっ!俺は帰る!!
ミカ、また連絡するなっ!
礼二、ちょっと来い…」


と言って、私の方をチラッと見た後
レイジに何か耳打ちすると
クルッと反転して
颯爽と帰って行った……


健夫くんが帰ると


「アイリちゃん……予想通り」


とレイジが呟いたので


「えっ?何が??」


と聞くと


「まあね(笑)
こっちのこと!それよりミカ
教室まで送るよ!
テッタくん、俺ミカ送るんで
アイリちゃんは責任もって連れて帰ってね(笑)じゃぁミカ行くぞ」


と言って私の背中を押した


「アイリ本当大丈夫なの??
テッタくん、ごめんね!
手伝わなくて平気??」



「ああ、むしろレイジがいない
方が早く目ぇ覚めると思うから
気にしないで?(笑)」


とテッタくんが言うので


「じゃぁ、よろしくねっ」


と言って、私も学食を出た
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