前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
ミカが見える所までやっとの思いで
近づくと


ミカは有坂に壁に押し付けられていた。


やべぇ、あそこまで近寄られてると
間に合わねぇっ!!


きゃー!!


イタイッ!!


いやっ!!



俺はもうなりふり構わず女を突き飛ばしながら一秒でも早くミカのところへ
いけるように更にスピードを上げると



そこへ、なぜか健夫君がいて
持ってた荷物をテーブルへ
投げると


有坂の首の後ろに手を入れて
片手でミカからおもいっきり引き離すと


ミカを一瞬で抱き寄せて



「残念でしたっ!!!
そこまでっ!!!!」


と言って、ミカの背中を優しく
さすっていた。



ミカは健夫くんを見て安心した様子で
いたけど、すぐに力ずくで
健夫くんからミカを奪おうとしてる
有坂。


そこへやっと合流できた俺は


有坂からミカを引き離すと
おもいっきりぶん殴った後に
健夫くんからもミカを引き離して
自分の胸に閉じ込めた。


ふぅ……


なんとか間に合った……



ミカは下を向いて少し震えていたけど
俺が抱き締めたら、すぐに俺とわかったようで…


俺の胸に顔を埋めてしがみついてきた



怖かったよな…


ミカ、ごめんな!!


それを見て逆上した有坂は
近くにあったパイプ椅子を俺に向かっておもいっきり振り下ろしてきた



ミカを片手で守ると、もう片方の手で
パイプ椅子をキャッチした。


有坂…てめぇ、なにすんだ


俺のミカが傷ついたらどうするつもりなんだっ!!!!


ミカ、本当ごめんなっ


怖いよな……


でも、これからもっと怖がらせる事になると思う


久々にあったまきた!!!



ぶっ殺す!!!!!


その光景を見た、健夫君がブチギレて
有坂に掴みかかろうとしたから


それを止めて


ミカを託した。


有坂…てめぇの相手は俺だ!!!



ふと、ミカを見ると健夫くんがミカの
肩を優しく抱いていたので


それをやめさせると


健夫くんは呆れてたけど
パッと離してくれた


よしっ!


さぁ、いこうか……


久しぶりだなぁ……


有坂大輔。


今度はタイマンだっ!


タイマンならお前なんて
楽勝なんだよ!




< 130 / 267 >

この作品をシェア

pagetop