前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
ミカが落ち着くと、周りのみんなも
ホッと胸を撫で下ろしたようにしていた


いつもの調子にみんな戻った。


ミカが健夫君を従姉妹の旦那さんと
アイリちゃんに紹介すると


兄貴だろっ!と言って拗ねていた(笑)


完全なるシスコンの健夫君も
ミカの鈍感ぶりに


家に鏡はあるのか??(笑)
と言うくらい、ミカの無自覚には
考える所があるようだ(笑)


アイリちゃんは予想通り
俺と健夫君のツーショットを見て
ぶっ倒れてしまった……


テッタ君は、いつもミカを見て顔を真っ赤にする。


その理由はクリスマスの時に言ってたんだけど…


ミカの顔が自分の理想の女の顔そのもの
らしい……


だからといって
好きなのはアイリちゃんだと胸を張って言っていたんだけど…


アイリちゃんが倒れて心配なミカは
テッタ君の許容範囲を超える程に
近付いてしまったらしく



フリーズ状態……



ミカはそんなテッタ君を見て
びっくりして健夫君を振り返る。



健夫君にはどんな病気や怪我も治せると思っているのか??



さすがの健夫君も
ミカが離れれば治ると言って
俺がすぐさまミカを引き離すと
テッタ君は元に戻り、アイリちゃんを
慌てて支えなおした。



それを見届けると



健夫君は俺らに声をかけて帰って行ったんだけど…



帰りがけにミカには内緒でそっと
俺に耳打ちをした



「礼二…学校終わったら
ミカと一緒にうちへ来い。お前らが来る頃には天も仕事終わってるから…
ミカと離れたら取り敢えずうがい
しとけ。なるべく血を飲むな…
吐くぞ……?!
ミカは他人の事には敏感だから多分気が
付いてるけどな…だからさっき心配してあんなにえんえん泣いてたんだと思うぞ?わかったな?来いよ……」


と言うと、何事も無かったように
帰って行った。


女たちはキャーキャー言うから
遠くにいてもどこ歩いてるかわかっちゃうけど……(笑)


てか、嫌だよ!俺……病院嫌い……。
ミカをどうやって誤魔化そう…
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