前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
いつも大学帰りに待ち合わせする
としたらこの喫茶店でするんだけど


今日はあんな事があったから
門の前で待つことにする。


時計に目をやると
良い時間だ。


もうそろそろミカの授業も終わる。


俺は席を立ち会計に向かうと
品のいい店主の老人が話かけてきた


「おや?
今日はいつものお姫さまは??」


「お姫さまが悪い虫に
引っかかってしまったので
迎えに行ってきます」


「おやおや、それは大変だ(笑)
そうだ!これを持って行って!
お姫さまに渡してくれないかな?
この前うちの奥さんが
君のお姫さまに助けてもらったそうで
感謝していたんだ。」


と言って優しく微笑んだ
店主のおじいさんは
可愛くラッピングされたモノを
紙袋に入れて俺に持たせた。


「間違いなく、渡します。
お気遣いありがとうございます」


と言って、俺は店を後にした。
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