前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
すると、レイジくんは急にファーストフードの店員さんの所へ行って


長い箒とデッキブラシを借りて持って来ると黙って私に長い箒を投げて来た。


私がキャッチしたと同時に凄い速さで
突いて来たので、私は咄嗟に突き返すと
少しの間小競り合いになった。


そして、フッと笑うと


「さすが、元全中チャンピオン(笑)
俺は中1で全中チャンピオンになったんだけどね(笑)まさか、あの時隣で一緒に賞状読まれたのがアイリちゃんだったなんて(笑)」



と、言ってニカッと笑ったレイジくん


ええーっ!私それ知ってる!
私が女子の全中チャンピオンになった時
隣に男のチャンピオンがいて…
確かに凄く綺麗な顔をした男の子だったけど
背は…今のミカくらいだったかな…
あまり大きい印象は無かった。


しかも、同じ県からアベック優勝したから県の新聞にも乗ったんだった…



へぇ、あの綺麗な男の子が
こんな超絶イケメンになり変わったわけね(笑)


でも、その後すっかり不良に成り下がった私は部活に行かなくなったんだけど
次の年の全中は隣の県で開催されたからコッソリ見に行ったけど、翌年にはその
男の子は出ていなかった…


県の予選で負けたのかなと思って気には止めてなかったけど…


するとレイジくんは
私の心を読んだのか…


「翌年ももちろん県予選は通ったよ!
でも、柔道の方の試合を優先したんだ!
柔道の方では1年の時に決勝でうっかりミスで負けちゃったからね(笑)
もちろん!柔道でも日本一になったけどね(笑)」


と、言って笑ったレイジくん…



嘘でしょうっ?!!


レイジくん凄すぎでしょ!!


みんながレイジくんの事を
バケモノでも見るような顔して見ていると…


てか、レイジくんはバケモノってくらいにイケメンだけど…(笑)


よく、狐の妖怪とかが人間に化けると
超絶イケメンだったりするじゃない?
漫画とかで…


レイジくんに当てはめたら
本当に見えてくるからね(笑)



「なんだよっ!そんな目で見るなよ!
俺は負けず嫌いなんだっ!(笑)」


と言って笑った。


そして、私が持ってた箒をスッと取ると


店員さんに返しに行って頭を下げて戻ってきて


「アイリちゃん、合格。
そのかいし、危険だと思ったらすぐに後退すること。それと、俺からもお願い!
ミカに剣道を教えてやってくれない?
俺はダメだ…
可愛すぎて余計な事ばっか考えちゃうから(笑)厳しくやってやって(笑)
その後、俺が優しくするから大丈夫!
ミカは剣道の基礎は覚えてると思うし
運動神経はすげぇいいし
なんでも器用にこなすから、護身術くらいにはすぐ上達すると思うよ?
アイリちゃんみたいになるのには
数年かかるだろうけどね(笑)」



「レイジやらしいなぁ(笑)
痣だらけになったミカちゃんの身体を
優しく介抱するフリをして
違うことするつもりだなぁ〜!
いやらしい!汚らわしい(笑)
でも、羨ましい!!(笑)」



「うっせぇよ(笑)
いいだろう?ミカは俺の
俺のお姫様だからなっ!!(笑)」


「礼二…大輔のさっきのセリフ
かなり引きずってたんだな…」


とテッタが言うと


「バレた??(笑)」


と、言って笑ったレイジくんは
鼻血ブーものでした。


かっこよすぎ!!(笑)

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