前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
リンカの家で…


「あはははははは(笑)」

リンカが涙流しながら大笑いしてる。

さっきの水天宮での話を
レイジがしたからだ

「もうっ!ミカそれ可愛すぎでしょ!
私も行きたかった(笑)
あははは(笑)
でも、どんな御守りより
きっと効くわね!
ありがとっ!ミカ(笑)」

妊娠7ヶ月に入ったリンカの
お腹は一週間前に会った時よりも
更に大きくなっていた。

リンカのお腹を撫でながら

「元気に生まれてきてね!」

と声をかけると

リンカは優しいママの顔になって
お腹に手を当てて

「聞いてる??
ミカが元気に生まれてきてって
言ってるよ?
大丈夫だからね?
みんなアナタの味方だから。
パパとママは若いけれど
アナタの周りは幸せでいっぱいに
なるから」

とリンカがお腹の赤ちゃんに話かけると

ポコポコお腹が動いた

それを見て3人で笑顔になった。

リンカは今少し不安みたい。
二十歳にして赤ちゃんを生むことに。

周りの反応が怖いみたい。


私はリンカの手に自分の手を重ねて


「大丈夫!!
リンカ、不安や不満は全部
私にぶつけて?溜め込んだらダメ。
私はいつだって、リンカの味方だよ?
リンカの選択に間違いは無いから…」



「リンカ…
ミカちゃんの言う通りだ。
俺だっている。
全力でお前とお腹の子を
守るから安心しろ」


振り返るとそこにはバンリくんが
優しい眼差しでリンカを見ていた


「ミカちゃん、レイジ
いらっしゃい(笑)」

と言って微笑んだ。

「あっ!バンリ早いわねっ?」

「今日は事務仕事だけだったから
定時で上がってきた…」

「ごめん!
今ご飯の支度する!」

と言って慌てて
リンカが立ち上がろうとしたので


「いいからリンカは座ってて…
冷蔵庫の中勝手に見るよー?」


「えっ?
ミカ、今日くらいゆっくりしてってよ
私がやるから。
いつも来るとミカがご飯作ってる気がする〜」


「いいのっ!
味は保障できないけど
料理は好きだから(笑)」


「でも…」

「俺が手伝うから姉貴は
兄貴とゆっくりしてな!!」

といって、レイジが私の横に並んで
二カッと笑った。
バンリくんとリンカが結婚してから
レイジはバンリくんを兄貴って呼ぶようになった。


さすがレイジだね!

嫌味なく、リンカを従えちゃう。


レイジのそういう所が
本当大好き

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