前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
皆が黙り込んで暫し沈黙状態でいると


玄関の所からひょっこり顔を出した
明夫くん。


「よっ!久しぶり〜!
赤木さん、水戸くん」



「「井上さん!!」」


「いやぁ〜俺の妹に悪い虫がついちゃってさ、ナカナカ離れないもんだから…
追っ払いにきたんだ(笑)」


と、言って笑う明夫くんを見て


サヤちゃん、サユちゃん、アイリの
意識が飛びそうになったので


近くにいた人がペシペシ叩くと
なんとか3人は戻ってきた(笑)



「サエ…もしかして
さっき言ってたのって…?」



「そう、わかったでしょ?
礼二と張るでしょ?(笑)」


「うん、張るなんてもんじゃない!
こんなの2人いっぺんに見せられたら
心臓に悪いわっ!でも、嬉しい(笑)」


と、サヤちゃんが顔を赤くして下を
向くからジンさんはちょっと
面白くなさそうな顔でサヤちゃんを
ジトーッと見ている。


ジンさんも凄くかっこいいから
自信持ってくださいね!


「やっぱサヤちゃんもそう思う?
私なんかさっきぶっ倒れました!」


「「「ふははは(笑)でもわかる」」」



女性陣が明夫くんを見て大興奮してる
のは放っておくことにした様子の
ヨウスケさんが切り出した


「お久しぶりです。井上さん…
悪い虫?今回はどうしてここへ?」


と言って首を傾げると


「ああ、そこにいるミカが有坂って
いうどうしようもないゲス野郎に
付き纏われて迷惑してるから払いに
きたんだ。俺とミカは血の繋がりは
無いけど、俺の両親とミカの両親が
古くからの親友でね?
ミカの事は生まれた時から見てきたんだ
だから妹同然に思っているんだよ?
それで、今日来たのは俺も手伝ってやるって事!
水戸くん、上手くやってくれよ(笑)」


「えっ?いいんですか??
井上さんにはデメリットしかない
気がするんですけど……
そりゃ、こっちは1人でも多くの
戦力が欲しいので凄く嬉しいです。
俺たちは親友の無念を晴らしたいので一歩も引く気はありませんが…
本当にいいんですか??」
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