前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
文化祭当日


俺は今すんげえイラついてる


休憩時間に入ったから


ミカの店にいるんだけど


今ミカは接客中だ!


てか、他の人は接客と調理を
グルグルローテーションしてる
みたいなのに


ミカだけはずっとホールで接客を
させられてる。
ミカは接客より調理のが上手いと思うんだけどな…


アイリちゃんが抗議したみたいだけど
客寄せのため!とあしらわれたらしい。


俺の女で客寄せすんじゃねぇよ!


しかもさっきから来る客来る客
ふざけた奴ばっか!


ミカが


「ご注文は?」


と聞くと


「キミ」


「えっ?あの??
なんでしょうか?」


「だからキミをちょうだい」


ガタンと席を立って
ぶっ飛ばしてやろうと思ったけど
アイリちゃんが慌てて間に入って
たからなんとかなったけど。


こんなんばっか!


そこへ、ミカがやってきた


「レイジ
いいの?ずっとここにいても?」


「ダメなの?」


「いや、私は嬉しいけど…
色んな所回ってきたら?」


「だって、ミカがいないと
どこ行ってもつまんねぇし!
それに俺が見てないと、さっきから
来る客来る客ミカ目当てのやつばっか
じゃん。」


「それは素直に嬉しい。
えっ?私目当て?そんな人来た??」


はぁー


「鈍感ニブちんミカ!」


「またそれ言う〜!」


「ミカ〜
かわいい!!」


「いきなり??(笑)
でも、ありがとう!
レイジのがかっこいいよ(笑)」


なんて言ってニコッと笑うから
可愛すぎて思わず手首を掴んで
引き寄せて抱きしめた。


俺は座ってるからミカのお腹あたりに
顔があるんだけど
抱き締めたまんま顔を
横にスライドさせて周りを見たら


周りはみんな俺等に注目してた


「レイジ……
ここ学校。しかも、今私仕事中…」


「別にいいじゃんか!
てか、俺のミカにずーっと接客
させて!
俺スゲーむかついてるんだけど!
ミカは調理のが得意な
ハズなんだけどなー!」


とスケジュールの管理をしてる奴に
聞こえるように大声で言ってやった


「こらっ!レイジ!
聞こえちゃうでしょう?
でもね、私も何度もそう言ったんだけど
橘さんは、接客上手いから
お願いねっ!って頼まれちゃったの…」


とミカが小声で言った


そしたらスケジュール管理の人が
慌てて


「橘さん、少し早いけど
休憩入っていいわよ??」


「えっ?いいの?
今日は1日入ってってさっき
言ってなかったっけ?」


なんだって?!


俺はギロッとその女を睨んでやった


「ヒィ〜‼︎
そんなの冗談よ!
次は3時から4時まで入ってるから
それまでに戻ってきて?」


の言葉に


「ありがとう〜‼︎
レイジは何時から当番?」


「1時から」


「じゃぁ2時間くらい一緒に
いられるね?」


と言ってニコニコ嬉しそうに
しながら俺の手を引いて立たせた


かわいい事するね〜


俺は自分からミカの手を握り返して
つなぎなおすと


「じゃっ!ミカ行こうか!」


と言ってミカを連れ出して
文化祭を楽しんだ











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