前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
一週間の秋休みが終わり


今日から学校。


いつものようにレイジが教室の前まで
来てくれて


「じゃぁ、またな(笑)」


と言って私の頭をぽんぽんするのは
毎度の事なんだけど


その光景で周りの女の子たちは
途端に真っ赤な顔して
レイジに釘付けになるのも毎度のこと


そして、私もキュンとなるのは毎度のこと(笑)


教室に入るとアイリ、テッタくん、中谷くんが3人で話していた。


レイジいわく、
私が熱出した時に中谷くんは私を諦めてくれたらしい…


てか、最初から中谷くんが私を好きなわけないと思うんだけどね。


レイジが勝手に心配して、気にしてるだけだと思うんだけど…


まぁ、あれ以来レイジからもお許しが出てるので
普通に仲良くさせて貰ってます(笑)


「おはよう!ミカちゃん!
ダンスパーティーの日は大変だったらしいね(笑)
俺は風邪引いちゃって文化祭すら出られなかったからわからないけど…」


中谷くんが気さくに話しかけてくれた


「あっ…おはよう!
私はお酒飲んじゃって記憶がないの。
でもね…………」


この3人ならと思って
モデルの話をした


「っていうわけなの。
私は今だにこの状況についていけてないんだけどね…(笑)
まぁ、レイジのママがついてきてくれるから大丈夫と思うんだけど……」


「す すごいじゃない!ミカ!!
けど、ミカとレイジくんなら
私も納得する!
私は素人だけど、その辺のポスターとか化粧品の広告見たってならないのに
美男美女の2人がイチャついてるのは
美し過ぎて、目が離せないもん(笑)
2人のオーラが重なると
大きな1つになってさ!もうタマんないわけ(笑)」



「またまたぁ〜アイリは〜(笑)
そうやって、私を持ち上げても何もでないよ(笑)
まぁ、でもレイジの隣にいれば誰だってそう見えるかもね?(笑)」


「いや、それはない!
ミカちゃんだからだよ!」


とテッタくんが鼻息荒げながら言うと


アイリと中谷くんが


うんうんと頷いた。


「まぁ、私には自分のどこに魅力があるかなんて全然わからないけど…
私なんて、ただデカイだけじゃない?!
でも、あの写真がKentarou Okanoの店で
使われる事は間違いないみたい…
3人は私にとって大事な友達だから
張り出される前に言いたいと思ってたんだけど、中谷くんのおかげで切り出せちゃった(笑)ありがとうねっ!」


と言って中谷くんにニコッと笑うと



「み、みかちゃん…その笑顔で俺を見ないで?まだ、癒えてないんだから…」



「えっ?なに??どうしたの?」



「鈍感ニブちんお子ちゃまミカは知らなくていいよ(笑)
所でさ、その話でちょっと気になってたんだけど、レイジくんのお母さんって何者??その世界に詳しい人なの?」



「ちょっと、アイリ(笑)
いつもいつもレイジと同じ事言わないでよ(笑)私ってそんなニブイのかなぁ〜
レイジのママ??うん、そうなの。
凄く詳しいと思うよ?
山田梨沙子って女優さん知ってる?」



「もちろん知ってるよ!
たまにCMとかドラマとか映画にも出てるよね!すっごくキレイな女優さんだよね〜」



「うん、その人がレイジのママだよ!」



「「「ええーっ!!!」」」



「てことは、あのイケメンレイジくんの
父親は映画監督の山田龍太郎??」



「うん、そうだよ!(笑)」



「「「ええーっ!!!」」」



「ぷっ(笑)3人ともさっきから
かぶりすぎだからっ(笑)」


「だって、びっくりだよ(笑)
この前のトーク番組に夫婦で出てたけど
子どもが2人いるとは言ってたけど…
こんな大きい子どもがいるように見えないよ!2人とも30代前半くらいかと思ってた!」



「本当だよねっ!?
レイジのママとパパは本当美男美女だよね〜(笑)」


「まぁ、でも俺ちょっと納得かも」


と中谷くん。


「だって、普通の格好良さじゃないじゃん。あのイケメンくんは…」



「確かに…超越したイケメンだよね
レイジくんは…うちのお父さんとお母さんじゃ、私で精一杯だな…(笑)
ミカの両親ももしかして芸能人??
だって、ミカも超越してるから…」



「えっ?私のパパとママ??
芸能人なわけないじゃん(笑)
うちのパパは外交官なの。
今はアメリカにいるよ!
ママは専業主婦だし……(笑)
普通だよ普通(笑)」



「ミカちゃん……
もしかしてのもしかしてだけど
ミカちゃんのお父さんって
アメリカの日本大使館にいる橘裕人大使??」
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