夏目くんと恋愛中
だけど、それは……。
言わなきゃいけないのに、言葉が喉に詰まったように出てこない。
「でもそれは、〝友達〝として、だよね?」
その言葉を言ったのは、小林くんだった。
私が言わなきゃいけないことだったのに、小林くんに言わせてしまうなんて私は最低だ。
もう、頷く事しか出来なかった。
溢れ出てくる涙と、申し訳なさでいっぱいいっぱいだったから。
「ごめんなさいっ……」
こういう時でさえ、私は小林くんに何も返せないまま、ただ傷付けることしか出来ないんだ。