夏目くんと恋愛中
「・・・ん」
きっとそうなんだろうってどこかで思っていたせいか、そんなに驚きはしなかった。
よく少女漫画でもありがちな展開だもんね。
それでも違うって思いたかったんだろうな。
「どうして、私が会いに行くのが夏目くんだと思ったの?」
「それは・・・」
気まずそうな凛ちゃんが、少し視線を外した。
「さっき、教室から出て行くのを見て追いかけたら屋上に行ったから・・・」
やっぱり、夏目くんは屋上にいる。
ちゃんと待っててくれているんだ。