夏目くんと恋愛中
夏目くんと恋愛中 その4
小林くんの気持ち。
「あ、そっちの垂れ幕出来そう?!」
「はい!何とか大丈夫です!」
あれから、実行委員の仕事に追われ夏目くんとは話していない。
そもそも、夏目くんを避けてしまっていた。
同じ作業になりそうな時は、苦しい言い訳で別の作業をさせてもらったりしていた。
今は1人で団旗を運んでいる最中。
「中村さん大丈夫?一緒に運ぼうか?」
と、心配した小林くんが声をかけてくれたのだけど、他にも作業が残っていたからそっちに回ってもらった。
だけど、これはちょっとしんどいかもと後悔した。
一度は断ったのだから、小林くんに手伝って欲しいなんて言えない。
「よいしょっと……」