夏目くんと恋愛中


あの日の下駄箱と全く同じ状態だ。


あの時私は夏目くんとキスをしたんだ……。


私じゃなく凛ちゃんと勘違いしてだったけど。


そっと自分の唇に触れる。


それだけなのに、一瞬にしてあの時の事を思い出してカァっと顔が熱くなった。


「夏目くん……」


こんなにも近くにいるのに、私と夏目くんには測りきれないような距離がある。


それはとても近づける距離じゃなくて、開く一方の距離。


< 99 / 477 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop