しるばーりんぐ
それからと言うもの、一向に結菜は竜弥との話しを聞こうとしなかった。それどころか、避けているようにも見え始めていた。

…それに加え、最近の結菜は見た目が少し変わっていた。いや、少しどころではないのかもしれない。

明らかに派手になったメイク…いつにもまして崩された制服…
明るかった結菜は、"軽い"というイメージまでもたされるようになっていた。


「結菜最近変わったね…」
親友の変化に驚きを隠せない私は、ある日素直に言ってみた。

「そお?…まぁファッションだし?って言うか、私も好きな人出来たんだって〜!!希美、もち協力してくれるよね?」

「え?…剛史君は?」
「…あれ〜?言ってなかったっけ?私、剛史の事、もうとっくに好きじゃないよっ!」

あんなに仲良かった二人だったから、私はとっくに付き合ってると思っていた。

「…そう…なんだ」
「うん。ってか協力してくれるよね?!」

さっきから"協力"と言う言葉を強調してくる結菜。ちょっと動揺しながらも、最近離れてるように感じていた結菜に、"まだ頼ってくれてる"という安心感をいだいていた。
「…もちろん!当たり前でしょっ?」

「だよねー!友達だもんねー」



この時の結菜の顔は、確かに…"笑っていた"
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