あなたに出逢えた
「莉音。私と約束してくれる?」




莉音は、軽く頷く。



「私は、どこに行ってもずっと笑ってられるようにする。だから、莉音はもっとありのままの自分でいて?」





莉音は、一瞬驚いて顔を伏せた。私は、莉音の頬に手を添えて顔を上げさせた。




「私と宮野以外の前だと、まだ自分を隠してるでしょう?せっかく心の優しい莉音のことに、それじゃぁ周りは気付いてくれないよ?」

優しい……?

「ね?私の最後のお願いだよ。ずっとずっと守ってほしい、最後のお願い。大丈夫。絶対、大丈夫だよ?」





私は、莉音に微笑んで「ゆびきり、しよ?」といった。





莉音は、ちょっと迷っていたけど笑顔でゆびきりをしてくれた。




その後、私たちは手をつないで教室に戻った。
< 121 / 224 >

この作品をシェア

pagetop