あなたに出逢えた

「広っ！すごいなぁママ……。私の部屋のものが、ほとんどそろってる……さっすがママっ！」





私はすばやく支度を済ませると下へと降りた。



「ママぁ？でき……っ！」



ある部屋からママと男の人の話し声が聞こえる。そっとその部屋をのぞくと……。嬉しそうに話すママと優しそうな瞳をした男の人が喋っていた。




「ママ。終わったよ」




私はその部屋へと入った。正直入りたくなかった。でも、入らないとママがとられちゃう気がしたから……。とられたくないっ！





「待ってたのよ、栞菜。この人はね……」
「嫌」
「えっ」



私はママに抱き着いた。

「嫌、嫌、嫌よっ！ママがその人と話してるとこを見て分かったのよ。ママ、その人が好きなんでしょう？」



ママは赤くなって顔をそらした。ほらやっぱり。