あなたに出逢えた
私、せっかくあきらめようってしてたのに……。



「返事、今ここでもしてもいい？」


お願い、いいって言って……！じゃないと、私の気持ちが傾いちゃうから……。




「あぁ、大丈夫」

私は、目線を宮野と合わせてゆっくりと言った。


「ごめんなさい。私は、あなたが好きです。でも、その気持ちは友達としての好きだから。ごめんなさい」



これでいい。これでいいんだよ。
私が押し込んでおけば、いずれ宮野の感情だって消えてなくなるだろうから……。


「……あきらめない。たとえ家族になったって、俺はお前の事あきらめるつもりはない」


「いい加減にしてよっ！嫌なのよっ！このままじゃ友達だとも思えなくなるから。ほんとに嫌なの……お願い。やめて……」





私は、気持ちを押し殺して冷めた声で言った。
そうしないと私がもたなかったから。


だって、宮野に好きだって言ってもらえたんだよ？大好き『だった』宮野に……。




でも、もう終わりにしなくちゃ。過去のことだって思わなくちゃ。










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