あなたに出逢えた
私は思わずママを殴ってしまった。



「あ……っ!」

私は、思わず声が出る。

「栞菜ちゃん!」


ごめんね、ママ。でもね、私だって……。


「考えてその結果なら、バカだよママは……」




「…………どうして?」



声が、かすれてる……。ママ、泣いてるんだ……。



「ママ、自分で言ったよね?私のこと愛してるって。私も同じなんだよ?」

「……っ!」

「ママを愛してる。私だって、ママに一番幸せになってほしいの……。ママが幸せになってくれないなら、私の気持ちなんて意味ないの……。ママがいたから、私にこの気持ちがあるんだもん……」


ママは、泣きながら私を見る。

「でもね、栞菜。私の幸せは、あなたが幸せになるってことが一番なのよ。だから……」




「ママ、考えてみて」


私はママの言葉を遮った。




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