あなたに出逢えた
せめて、栞菜へのメッセージを残そうと思った。




私は、携帯を通して、栞菜にしゃべりかけるように、メッセージを残した。
それが最後になってしまうだろう、そう私は思ったから……。




「栞菜、よく聞いてね……。ママは、もう、無理かも、しれ、ない……の。だから……」









私は精一杯の笑顔で、栞菜に向けて話す。


「……ありがとう、ごめん、ね、かん、な…………」





そうして、私は眠りについた……。




永遠に覚めることはないだろう。深い深い眠りへ…………。





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