あなたに出逢えた
【栞菜side】


「きゃああぁぁぁぁ!」




近くで悲鳴が聞こえた。日が落ちかけて薄暗い。




「なに、今の悲鳴……」



私は、悲鳴がした方へと走った。




「はぁ、はぁっ……」



曲がり角を曲がったとき、遠くにママと同じ車が見えた。
その車は、塀に突っ込んでしまっていて、その周りを救急車やパトカーが……。




「…………っ!」



突っ込んだ車の中から救出される人。



私は、その方まで走った。
あたりは暗くて、よく見えない。

だが、私は見た瞬間にわかってしまった。




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