あなたに出逢えた
「おい、答えろ。まだ、死のうと思うか?」




私はゆっくりと首を振った。



「思ってない……」


そう言うと、宮野瞬は私を抱きしめた。





「良かった……。どうしてこんなことしたんだ?」



なぜだろう。今なら、この人になら話せる気がした。





「もう、生きるのに疲れちゃったの。何もかも疲れちゃった……。何もかもが怖い……」



私は、母のことをどう思っているか、そして、今私がどんな状況なのかをすべて吐き出した。
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