あなたに出逢えた
「……ごちそうさまでした」


私は、誰より早く食事を終えて部屋へ逃げ込んだ。ばれてはいけないから。

誰にも知られないように、こっそりとこの気持ちを手紙に書く。


そして、私が出ていくころに置いていく。読んでもらえたらいいけどね。


「莉音には、やっぱりここから送ろう」


そして私は、一番に莉音への手紙を書くことにした。伝えたいことはいっぱいある。


「感情、消すなんて無理だった……」


漢書は、消せるものなんかじゃないんだね。誰にでもあって、一番伝わりにくくて……そして、何より大切だから。

口で伝えられなくても……手紙なら、きっと素直になれるから。

今までの気持ちを全部、みんなに伝えなくちゃ。









ありがとうの気持ちと、










サヨナラの気持ちを………………














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