あなたに出逢えた
【莉音side】
栞菜……。なんでなの……?私じゃ、もう栞菜のそばにはいられないの……?

こんな手紙、もらったら会いたいにきまってるじゃん……。


口で直接言いなさいよ……!



「絶対に会いに行く!」


私は、瞬君のところに行った。

「瞬君。栞菜はどこ?」

瞬君は俯いて、一言ごめんと言った。


「ごめんが聞きたいわけじゃないよっ!栞菜がどこにいるか聞きたいんだってば……!」

私は、寂しくて、悔しくて、泣きながら瞬君に言った。

「栞菜が、どうしてこれを送って来たのか、なんとなくわかるのっ!……お願い。教えて……」



「ごめん。分かんねぇんだ……親父も、何も知らないって言ってるんだ。だから、俺も知らない」


「なら、お父さんに会わせて」

何としてでも栞菜に会って、バカって言ってやるんだからっ!


「親父にかっ!?いいけど、教えてくれるかわかんねぇぞ。そう言ったとしても、ぜってぇ会うんだろうけどな。お前は」

あったりまえでしょ!


「今日は仕事が休みだし、帰りに俺の家寄ってけよ」


「うんっ!」

やったっ!何が何でも、絶対に聞きだすっ!



「頑張るっ!」


「ふはっ。ほんと、栞菜のことになると必死だな」





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