あなたに出逢えた
「当たり前でしょ!親友のためなら、何でもするんだからっ!」

そう、栞菜はどこにいたって私の親友でしょ。こんな別れ方、許さないんだから!


「栞菜にあって、文句言ってやるの!」

「は?」

宮野はなんでだとでも言いたそうな顔で私を見る。


「だって、こんなに会いたいくせに、絶対に会おうとしないつもりだから。私だって、会いたいのに!」


会いたいなら会ってほしい。


嫌いならもう関わったりしないから……。


「河合ってさ、変わったよな」

私が?

「だとしたら、栞菜のおかげっ!」

栞菜と友達になれたから、親友になれたから私は変われた。前のグループの子たちにも変わったと言われた。

全部栞菜のおかげだ。



「まだ、お礼も言えてないんだから。これでお別れなんて、許さないっ!」


「じゃ、今日の放課後な」


「うんっ!放課後に、瞬君の席に行く!」


「ああ」


私は、放課後を楽しみに、今日の授業を受けた。



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