あなたに出逢えた
そうだよねっ!遊ばなきゃ損だもんっ!
でもさ、その前に、行きたいところがあるんだ。



「莉音、慧さんのところに行きたい」

「え?いいよ」


案外あっさりいいって言ってくれた。




で、二十分後。宮野の家の前にいる。


「入ろっか」

私は、鍵を開けて家に入った。


「慧さん~!」


「栞菜ちゃんっ!?」


リビングから飛び出してきた慧さん。


「ただいま……」

慧さんはにっこり笑って、「おかえり」って言ってくれた。


「君は、昨日の……」

「え?莉音のこと知ってるの?」

「うん。昨日瞬君のお父さんに直接聞いたんだ。栞菜の場所」

「慧、さん?」


言っちゃダメっていたのに!

まぁ、おかげで莉音と仲直りできたんだけどね。

「ごめんね、栞菜ちゃん」

「今回は、莉音に免じて許します。でも、約束破らないでくださいね?次は」

きっと、私のことを心配してくれたんだろう。


「ありがとうございます、慧さん。おかげで、莉音と仲直りできました」


「私、元からケンカしてるつもりなかったけどね」


私と莉音は、二人で顔を見合わせて、ふっと笑った。


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