あなたに出逢えた
【栞菜side】
ケータイを宮野に渡したら、いつの間にか登録されてた。




「なんで私のに……?」
その疑問は消えなかった。



宮野に聞いても、なんとなくとしか言ってくれなかったし。


でも、嬉しかった。
宮野とつながっている気がしたから。




たぶん、友達だからだと思う。
友達ができたのはとても久しぶりだ。






「……友達、か」

怖くなった。
またいなくなっちゃうんじゃないかって。




「いなくならないでね……」


私は心の中で強く願った。
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