あなたに出逢えた
ママは、私を見捨ててたわけじゃなかったんだ。



連絡できなかっただけなんだ。





怖がって壁をつくっていたのは、すべて私のほうだ。




友達をつくることも、家族と話すことも。
何もかも、自分でやっていたんだ。







「……ママ。また、連絡してもいい?」




すると、ママは笑って言った。




「いいよ。むしろ、連絡してほしいわ。私の大好きな自慢の娘なんだから。もっと声が聞きたい、会いに行きたいくらいよ」






どうして、こんなにもやさしい母を信じることができなかったのだろう。
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