ふたりでひとつ

いつもどおりの電車。

痴漢にあわないように飛鳥は
私の背中に庇うようにして立っている

「~駅、~駅、
右の扉が開きますーーー…」

「飛鳥いこー!!」

「急ごうね(笑)」

「急いでる!!」

私たちは学校までダッシュした。




「ついたぁぁ!!」

教室の扉をがらっとあけて
第一声。

「おそかったね!!」

「もーやばかったよ~」

「確かに(笑)
2、3分前」

「飛鳥は早く起きるのに
私のこと起こしてくれないの!!」

ぷぅ、とほっぺたをふくらませる

「ほんとあんたら双子なのに
なんでそこまで違うかねぇ(笑)」

「飛鳥に全部とられた」

「なにが??」

頭上からものすごく慣れた声
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