ふたりでひとつ

「ってか!!飛鳥遅刻!!」

「まるで俺が遅刻してるみたいな
言い方デスネー(笑)」

「どーでもいいの!!いくよ!!ダッシュ!!」

その声と同時に芽衣は
勢いよく家を飛び出した。


駅。

「ぜぇはぁぜぇはぁ…
もう無理、私、天国が見えた」

家から全力疾走したせいでふらつく。
普段動かさない体はついていけない。

「芽衣ちゃん、途中歩いてたデショ(笑)」

「うるさいー!!
なんで飛鳥は疲れないの!?」

「いや、俺男だよ」

なんで疲れるの、という。

それもそのはず。かなわない、
さすがサッカー部期待のエース。

入部してすぐに試合では大きく点をあげ
活躍、先輩も先生も一目おいている

昔からサッカーをしているわけでもなく
なにもしないでもなんでもできちゃうのが飛鳥。

なんでこんなに違ってるんだろうー。
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