僕は悪にでもなる
虹美
一方で
弁護士の携帯電話がなった。
プルルルループルルルルー。
大井からだった。
「もしもし」
「・・・・」
「まさか」
「なんだ? 」
「いや。なんでもないです。」
「さっさとあいつの居場所を行け。」
「はい。」
弁護士は携帯を床におとし、膝から崩れ落ちる。
刑事はじっと見ている。
「どうしたんだ!」
「俺達はもう取り返しのつかないことを。」
「それで次は幸一を?」
「あー。居場所を教えろと。」
刑事は黙っている。。。
「なあ。弟よ。俺達は復讐のために、してきたけれどもうやめよう。何も変わらない。
もう俺達は終わりだ。たくさんの人を。あいつらには罪はないのに。。。」
「そうだな。兄貴。」
弁護士は電話を手に取り、大井にかける。
「もしもし」
「居場所がわかりました。」
「わかった。では報酬はすぐに入金させる」
そう言って大井が電話を切った。
弁護士は幸一の居場所など調べていない。嘘の住所を大井に伝えた。
「で、兄貴はどうする。」
刑事はうつむき尋ねた。
「俺はもうここで死ぬ。」
そう言って、金庫へいき、大井から受け取ってきた大金と拳銃を取り出し、
机の上に並べた。
「お前はどうする。」
「俺は死なない。兄貴がここで死ぬなら尚死ぬことができない。俺はあいつを逮捕し、
この目で兄貴のかわりにしっかりと見届ける。そして自首し、生きてこの罪を償う」
そう刑事は力強く言った。
「そうか。お前にも迷惑をかけたな。どんな判決になろうとも、いつの日かまたこの社会にでてきても、もうこの憎しみはここまでだ。復讐を、憎しみを、悪を断ち切るんだぞ。そして善に生きろ。俺のかわりに。」
「兄貴」
「今までありがとう。元気でやれよ。兄弟」
そう弁護士が伝え終わると刑事は部屋を出て行った。
そして、ポケットから携帯をとりだし、電話をかけた。
「はい。」
電話に出たのは幸一だった。
「幸一君か?」
「そうです。」
「大変なんだ。虹美が突然職場で、倒れたって!」
「虹美が?」
「あーとりあえずむかえにいくからどこにいる?」
虹美は俺のことを心配して突然休みをとった。
そしてなぜ、弁護士からでなく、刑事から。
なぜ俺の居場所をきく。
虹美があぶない!
幸一は勘づき嘘の場所を刑事に伝え、書き始めていた遺書を放り投げ公園を飛び出した。!
刑事は幸一の居場所を聞くと、大井に電話をかける。
「もしもし。どうなった?」
「兄貴は事務所で死ぬって。」
「そうか。それで幸一の居場所は?」
「今日の現場は一日厚生会館の1階のフロアーです。」
「いろいろ、世話になった。」
そう言って電話をきった。
一方弁護士は誰かにメールを送り、枕をもって部屋を出る。
「誰に電話をかけた?」
そう弟に静かに話しかける。
「署に電話を」
「もういい。わかってる。お前も復讐心に腐っちまった。
俺はある刑事に全てメールで真実を伝えた。
これ以上、悪に染まらないようここで二人で終わりにしよう。」
「兄貴、まてよ!誤解だ!」
そう叫ぶ弟に枕をつきつけて静かに銃弾を放った。
悪に育ち
悪にとらわれ
悪に苦しめられ
悪に追われて追われて。
それでもなお信じていた。あの夢を。
次生まれ変わるのなら決して人間には生まれたくない。
どこに行っても悪に追われる。
そんな星に俺は生まれた。
それでも息をしている間は。
悪に負けてはいけない。
耐えて耐えて耐えて。いつの日かいつの日か。
悪を断ち切り、愛をつなぐ。
弁護士の携帯電話がなった。
プルルルループルルルルー。
大井からだった。
「もしもし」
「・・・・」
「まさか」
「なんだ? 」
「いや。なんでもないです。」
「さっさとあいつの居場所を行け。」
「はい。」
弁護士は携帯を床におとし、膝から崩れ落ちる。
刑事はじっと見ている。
「どうしたんだ!」
「俺達はもう取り返しのつかないことを。」
「それで次は幸一を?」
「あー。居場所を教えろと。」
刑事は黙っている。。。
「なあ。弟よ。俺達は復讐のために、してきたけれどもうやめよう。何も変わらない。
もう俺達は終わりだ。たくさんの人を。あいつらには罪はないのに。。。」
「そうだな。兄貴。」
弁護士は電話を手に取り、大井にかける。
「もしもし」
「居場所がわかりました。」
「わかった。では報酬はすぐに入金させる」
そう言って大井が電話を切った。
弁護士は幸一の居場所など調べていない。嘘の住所を大井に伝えた。
「で、兄貴はどうする。」
刑事はうつむき尋ねた。
「俺はもうここで死ぬ。」
そう言って、金庫へいき、大井から受け取ってきた大金と拳銃を取り出し、
机の上に並べた。
「お前はどうする。」
「俺は死なない。兄貴がここで死ぬなら尚死ぬことができない。俺はあいつを逮捕し、
この目で兄貴のかわりにしっかりと見届ける。そして自首し、生きてこの罪を償う」
そう刑事は力強く言った。
「そうか。お前にも迷惑をかけたな。どんな判決になろうとも、いつの日かまたこの社会にでてきても、もうこの憎しみはここまでだ。復讐を、憎しみを、悪を断ち切るんだぞ。そして善に生きろ。俺のかわりに。」
「兄貴」
「今までありがとう。元気でやれよ。兄弟」
そう弁護士が伝え終わると刑事は部屋を出て行った。
そして、ポケットから携帯をとりだし、電話をかけた。
「はい。」
電話に出たのは幸一だった。
「幸一君か?」
「そうです。」
「大変なんだ。虹美が突然職場で、倒れたって!」
「虹美が?」
「あーとりあえずむかえにいくからどこにいる?」
虹美は俺のことを心配して突然休みをとった。
そしてなぜ、弁護士からでなく、刑事から。
なぜ俺の居場所をきく。
虹美があぶない!
幸一は勘づき嘘の場所を刑事に伝え、書き始めていた遺書を放り投げ公園を飛び出した。!
刑事は幸一の居場所を聞くと、大井に電話をかける。
「もしもし。どうなった?」
「兄貴は事務所で死ぬって。」
「そうか。それで幸一の居場所は?」
「今日の現場は一日厚生会館の1階のフロアーです。」
「いろいろ、世話になった。」
そう言って電話をきった。
一方弁護士は誰かにメールを送り、枕をもって部屋を出る。
「誰に電話をかけた?」
そう弟に静かに話しかける。
「署に電話を」
「もういい。わかってる。お前も復讐心に腐っちまった。
俺はある刑事に全てメールで真実を伝えた。
これ以上、悪に染まらないようここで二人で終わりにしよう。」
「兄貴、まてよ!誤解だ!」
そう叫ぶ弟に枕をつきつけて静かに銃弾を放った。
悪に育ち
悪にとらわれ
悪に苦しめられ
悪に追われて追われて。
それでもなお信じていた。あの夢を。
次生まれ変わるのなら決して人間には生まれたくない。
どこに行っても悪に追われる。
そんな星に俺は生まれた。
それでも息をしている間は。
悪に負けてはいけない。
耐えて耐えて耐えて。いつの日かいつの日か。
悪を断ち切り、愛をつなぐ。