Sweet Christmas Eve♪


「今まで勤めてた会社を辞めてくれて慣れへん美容院の仕事を手伝うてくれて、それに弁当や家のこともちゃんとしてくれて、ありがとうな」

「……」

「その気持ちもプラスとそれにボーナスを兼ねたクリスマスプレゼントや」

大輔君にはボーナスを出したけど礼音と私は無し。

それも気にしてくれてるんだね。

だけど

「礼音、真っ赤だよ」

一言要らないことを言ってしまうのは、やはり照れくさいからかな。

「あ、当たり前やボケ!こ、こんな恥ずかしいこと言うてんねんで」

「うん、ありがとう。喜んでこのクリスマスプレゼントもらうね 。ね、開けていい?」

「あ、あぁ」

リボンをほどいて包装紙を丁寧にはがして

中から出てきたアクセサリーボックスを開ける。

「素敵」

そこには凝ったデザインのシルバーリング。

「礼音、これ…」

ブランド無知の私でも知ってる有名ブランドの指輪だよ。

きっと高いよ。

私のそんな思いを読んだのか

「心配せんかてええって」

指輪を取り出して私の左手中指に。

「薬指はエンゲージリングとマリッジリング用やから。中指やったらええやろ」

「うん。あ、ありがとう」

礼音に抱き着き

「めちゃめちゃ嬉しいよ」

あ、だけど、いつ買ったんだろう。

一日中一緒にいるのに私に分からないように買うなんて至難の技だよ。

私の考えてることが分かったのか

「このホテルにある宝石店」

ケーキを指差して

「受け取りに行くのにお前に気づかれへんようにケーキも予約した。つうかしてくれはったんや」

「だ、誰が?」

礼音、誰かに相談していたの?


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