Sweet Christmas Eve♪
「朝夏さん、電話」
「あ、はい」
小高先輩が受話器を
「はい、朝夏です。あ、先程はありがとうございました。えっ? …す、すみません、ありがとうございました。直ちに伺います。 本当にありがとうございました」
受話器を戻し
「今度は何をやらかしたんや?」
片平先輩と編集長…
いや、小高先輩やそこにいるみんなが私を固唾を飲んで見ているような。
「な、何もやらかしてません」
みんな私を何だと思ってるのかしら?
「そしたら」
「何や?」
まだ疑わしそうな。
「スマホ」
「はっ?」
「もしかしてスマホを朝の取材先に」
「は、はい。椅子の下に落としてたようで」
「このアホタレ!俺等にはスマホも仕事道具やねん。それを忘れてくるてな」
片平先輩の雷が落ちた。
「すみません、すみません」
こうなったら謝るしかない。
「もうええわ。ほら行くで」
「は、はい」
お弁当箱を片付けダウンを着てバッグを持ち
「いってきます」
「ほい、いっといで。片平、あんまり朝夏を苛めるなよ」
「苛めてませんよ」
いや、いつも苛められてますって。
だけど、言えませんそんなこと。
だって片平先輩、怖いんだもん。