Sweet Christmas Eve♪
取材に行く前にスマホを受け取りに寄って。
車の中でもまだお説教は続いていた。
だけどクリスマスイブにこんなヘマをして怒られてる私って、やっぱり編集者には向いてないのかな?
「はぁ~」
「なに溜め息ついてんねん?溜め息つきたいのは俺なんやけど」
本当に人の心臓を抉ってくるのよね。
ますます落ち込むじゃない。
キキッキィィィ―
えっ?
いきなり車が止まった。
「先輩?」
まだ目的地ではないけど。
「ほんま、しゃあない奴やな」
「……」
頭をポンポンと叩いて
「そんな辛気臭い顔して取材先と会うんか?」
「……」
「自分のどんくささと俺が説教垂れるさかいに『私、編集の仕事に向いてない』とか、また考えてんにゃろ、この軽い頭は」
今度は俯いている私の頭に手を置かれグルグル回された。
でも…